NOT WONK 「Down The Valley」
良すぎる。NOT WONKが6/5にリリースした3枚目のフルアルバム「Down The Valley」が良すぎる…。
皆さんNOT WONKはご存知ですか。北海道苫小牧市を拠点に活動するパンク/インディー・ロックスリーピースバンドNOT WONKです。
僕がNOT WONKを知ったのは僕が好きでよくライブに行くバンド、Age Factoryとの対バン企画に際して行われたボーカル同士のインタビュー記事。
Age Factoryの好きなところは音楽自体もそうだけれど、自分たちが鳴らしている音楽こそがかっこいいと信念を持った、記事から拝借すると筋の通ったスタンス。だからこそ出音に説得力があるし、堂々としたライブパフォーマンスは何度も足を運んで観に行きたくなる。
Age Factoryの「See you in my dream」。抑えきれない感情を爆発させたような、飛び切りのギターロックです。なんでも電車男をモチーフにしたとか。
そんなAge FactoryのVo.清水エイスケが同じく”筋の通ったバンド”として紹介していたのがNOT WONK。
これは聴いてみるしかない!と思って聴いたのがこの曲、「Laughing Nerds And A Wallflowers」。彼らの1st Albumの表題曲です。
か、かっこいい…!
学生時代はパンクやポップパンクに没頭し、コピバンで演奏したりする一方で、OasisやArctic Monkeysを筆頭にUKロック、インディーロックも好んで聴く自分としてはどストライクな一曲。The Get Up Kidsなどに通ずるエモも感じます。
そこからNOT WONKの曲々を聴き漁り、彼らのライブを観に行こうと初めて足を運んだのがGRMLNのJapan Tour@下北沢BASEMENTBAR。
出演バンドはGRMLN、前回記事で推したNo Buses、そしてNOT WONK。
なんでも初めて観る彼らのライブだったので、先程載せたLaughing~を聴けたらいいな、というテンションで身構えていました。
いざライブが始まると、しっとりした登場から流れるように今作の表題曲「Down The Valley」。そしてそれ以降も今作に収録される曲の数々を披露。
それがかっこいいのなんの…。
学生の間はメロコアのライブに行ってはダイブをしたりするような僕でしたが、最近は例えばPALE WAVESやBLACK REBEL MOTORCYCLE CLUBの来日ライブに行ってはじっくりライブを聴くことが多くなっていて、とはいうものの心のどこかでは爆発を求めている自分がいるんですね。これはもう性というべきものでしょうね。
披露された新曲たちは過去作のポップパンク、インディーロックな路線とは異なって全体的にソウルのエッセンスを落とし込んだ、しっとりした印象。
だけれども彼らの曲々はどこかでディストーションを効かせて一気に盛り上がるところがあるんですよ。繊細なプレイングで抑えて抑えて一気に盛り上がるその緩急具合に思わず痺れてしまいまして。
よく音楽性が変わると、”あのバンドは変わった!”だとか、”昔の方が良かった!”だなんて言われるじゃないですか。でもよく考えたら変わらない方がおかしな話なんですよね。
かくいう僕も好きなアーティストの音楽性が変わっていくことに抵抗を覚える内の一人でした。
ポップパンクバンドが徐々にポップに変貌していくことにどこか寂しさを覚えて1st、2ndの頃が良かったとか言ってしまうような…。
でもそれってただジャンルとしての”パンク”に固執しちゃってるだけなんですよね。
今月のレコード・コレクターズのJoy Division/New Order特集に書いてあった「パンク・ロックは保守的な音楽である。彼らは音響的な新しい空間を創造するためにテクノロジーを利用としないんだ」という一文がなんだかすごく響いてしまって。
そもそもジャンルに囚われて音楽を聴いてしまうことがなんてナンセンスなことなんだろうと思うようになってから前はこうだったから…って考えをしないようになりました。
だからむしろ貪欲に新しいサウンドを追求していく姿勢の方がよっぽどパンクだなって僕は思ってます。どの立場から口弁を垂れてるんだって感じですよねすいません。
ライブでは前述したLaughing~も披露されたのですが、現在の彼らの音楽があまりに良すぎてどこか物足りなさを感じてしまう程でした。もちろんとても良い意味でです。常に最新の曲がかっこいいって最高すぎやしませんか。
7月には今作のリリースツアーがあるのでそちらにも足を運んでみたいと思います。
それでは。